ホーム > 活動報告 > 施設訪問の模様

活動内容

平成21年12月20日 施設訪問の模様


 
10:30 〜
特別養護老人ホーム中目黒 (特別養護老人ホーム)

内容
1.ダンス
2.歌とダンス
3.歌
4.体操
5.デュエットダンス

人数:30名位   年齢層:60歳代〜90歳代

反応
高齢で認知症の進んでいる方の多い施設でした。会場が奥行きのある広い場所で、音や声が利用者の方のお耳にしっかりと届いているのか心配でしたが、ショー終了後に後ろの方にいらっしゃった利用者の方々に感想を伺いましたら、披露した曲名やお芝居についての感想をしっかりと答えられ、私達の表現したいことが伝わっているようでした。車椅子の方が多く、腕を持ち上げることも難しい状態の方々が、体操の時間では片腕だけでも持ち上げられたり、私達と握手をしようと、自分の力でゆっくりと手を差し出されたりと、利用者の方に自発的に動くことを促すことが出来たように思います。

感想
ショーに出演させて頂いた頃の段階では、認知症の進んでいる方にショーをお見せすることは大変不安でした。身体の自由の利く年代の私達とは、見え方も聞こえ方も全く違い、そのことを想像することも難しく思いました。しかし、過去420件という訪問数を努めさせて頂いていることによって、認知症の方に何を提供することが良いのかがはっきりと分かりました。ある施設で「反応の少なさ」を不安に思いお伺いしますと「反応はすぐその場では出ませんが、数時間後や夜に、ふと目が覚めたようにショーの感想を話し出されたり、いつもとは違う利用者の方の様子が手に取るように分かります。」とお答え頂きました。私達には笑顔に見えない表情でも、実は大きな笑顔だったりするそうです。私達のショーは、今この時間を楽しんで頂くのではなく、「感情のきっかけ」や「何かを思い出すきっかけ」を提供しているのだと思います。奥底にしまわれた記憶や感情を呼び覚ますのは、とても大きな「力」がいると思いました。
 
   
   
   
 
14:00 〜
ボンセジュール南千束 (有料老人ホーム)

内容
1.ダンス
2.歌とダンス
3.歌
4.体操
5.デュエットダンス

人数:50名位  年齢層:60歳代〜90歳代

反応
会場から溢れるほどの利用者の方々、職員の方々に囲まれてのショーでした。ショーの最初の演目「威風堂々」では、キャストが登場した途端に感嘆の声が上がり、軽快な曲では笑顔がほころび、日舞では真剣に見てくださり凛とした空気を楽屋裏で感じ、芝居や体操の時には笑い声が聞こえ、演目により利用者の方々が様々な気持ちに変化していることが伝わってきました。昔懐かしい雰囲気のあるお芝居は、利用者の方の思い出と重なる部分が多くあるようで、ある方は芝居の中の「亡くなったお父さんに、主人公の青い背広姿を見せてあげたかった」という内容のおばあちゃんの台詞を聞いて、戦争で亡くされたご自分の父親を思い出されたようで、「私の父も戦争で亡くなったのよ。青い背広の方も苦労なされたわね。」と、お芝居に感情移入をされたのか、涙されておりました。

感想
芝居を組み入れたショーに変わってから、利用者の方から頂く感想の幅がとても広がったように思います。時には、嬉しい思い出ばかりではなく辛い思い出を呼び覚ましてしまうこともあるのかと「戦争」という言葉を聞いた時に思いましたが、私が「辛い思い出を思い出させてしまいましたね。」と声をかけますと、「いいえ。ありがとう。ありがとう。」と感謝の言葉が返ってきました。辛かったことを思い出されているものの、思い出したことによって辛い思いに浸っている様子ではないことを知り安心しました。利用者の方は、私達に、ご自身の様々な体験を重ねて見られていますが、最後は幸せな気持ちをいっぱい感じられるようにショーを行っていきたいと思いました。
 
   
   
   
 
 

戻る

  • 公益財団法人健康普及会の福祉活動をダイジェスト動画でご覧いただけます。
  • 事業内容
  • 活動報告
  • 賛助会員募集

おすすめリンク

  • 劇団呼華
  • 山芳製菓 わさビーフ
ページのTOPへ